あなたの強弱のない標準語が好き
ふと口にする私が知らない言葉
白紙のスケッチブックを鮮やかな色に染めた
その唇が動くたび
満月がいつもより暖かい色に染まる
あなたの強弱のない標準語が嫌い
時折口にする冷たい真実
その言葉が記憶のプロジェクターに映し出されるたび
夜空の雲が薄暗い灰色に染まり輝いている星を隠してしまう
それでも星は変わらず同じ温度で夜空を照らしていて
朝が変わらず訪れる
昨夜の記憶のカケラを星の裏側に隠して
また昨日と変わらない1日が始まる
それでも君が私を抱いた時の温かさとその匂いを忘れることはできなくて
また今夜も星の裏側に隠された記憶のカケラを探しながら眠りにつくのだろう